うみさちログ

不動産、英語、仕事、育児など日々感じたことを綴るブログです。

初めて購入申込書(買付証明書)を提出し、そしてキャンセルした話

こんにちは!不動産経営をはじめるべく1棟目を探し中のうみさちです!

 

今回は、とある業者から紹介された物件の買付を出した話です。

結果としては、その物件はキャンセルしてしまいました。それにあたり、少し(今も)悶々としているというか、未練があります。でも良い勉強になった!と前向きに考えようとしているところです。

 

某マイナー駅から徒歩2分のところにあるとても立地がよい物件でした。

でも難点が複数あり、そこに目をつぶって購入していいのかうみさちは分からなかったです。

 

【メリット】

・築年数のわりに見た目がきれい。リフォーム歴があり、内装もきれい。

・駅から徒歩2分。周辺にコンビニ3件あり。大型ショッピングモールまで徒歩約15分

・価格が500万円台

 

【デメリット】

・築90年越え

・残置物大量にあり(家具や人形など、中には売れそうなものもあり)

・玄関横と庭に大きな物置が2つある(一つは鍵が壊れていて開かず、中を確認できない)→大きさ的に、撤去時に玄関や門から出せるのか??解体して出す?

・前面が2項道路で再建築可能(要セットバック)だが、車両は入らない(自転車、バイクは入る)→リフォームや建て替え時にコストアップ、残置物の撤去時も追加料金が必要。

・長期にわたる越境問題あり。つい最近調停で決着がついた→越境しているのは購入検討物件。隣地との越境部分(屋根か壁)を決められた期日までに解消することが購入の条件

・確定測量され筆界確定書で境界が明示されているが、その境界が隣地側に寄っており、購入物件は屋根のみならず、壁一面を隣地側に越境している。ゆえに売却時にはその分もバックする必要がある

・建物の裏手が擁壁(かなり古い)

 

築年数や越境トラブルの経緯からリスクが高いかな?と思ったのですが、業者の営業マンによると「越境している屋根の部分に関しては、お隣さんが自分ちの屋根を少しいじってもいいと言ってましたよ(購入者が工事をやる)。いい人でしたよ」とのことだったので、じゃあいいかなと初めは軽く思っていました。

値段も条件に合うし、何より立地もよい。なかなかピンとくる物件が出てこないし、その中でもこれは内見して良さそうだなって思ったし、そろそろ内見ばっかしているのも疲れたし、時間ももったいないし、買っちゃおう!

ということでうみさちは次の日に買い付けを入れました(他にも希望者がいたようなので少し金額は上げた)。

でも、この営業マンはいいことしか言わないし、知識も浅そうで胡散臭いな、とも心の片隅に思っていました。

 

買付証明書を出した後、うみさちは越境部分がやはり気になりました。というのも、購入物件の越境部分をいじるなら気が楽なのですが、建物の構造上それが難しそうで(壁を壊すことになりそう)、隣の家の屋根をいじる方が現実的な状況だったからです。

 

うみさちは営業マンに「越境の接地部に関しては、お隣さんが自分ちの屋根を少しいじって切り離すならそれでもいいって言ってましたよ」が口約束だと困るので、隣の人に一筆いただけませんか?とお願いしたところ、「それはできません。実は…」と話がしどろもどろ&今まで出てこなかった話が出てきたのでした。

 

それは、何十年も越境トラブルで隣地と仲が悪く、ずっと口もきかないまま裁判(調停)を続けていたということです。最近世代が変わって調停が決着したようです。

筆界確認書が作成されていて、越境部をとにかく何とかする義務がある(でもこちら側は建物の構造上何とかできない。隣建物にアプローチしないといけない)。

 

そういった詳しいこと、先に言ってよ~と思いました。この不動産屋微妙だなぁ。。話していて、ちょっと適当(売れればいい的)な印象を受ける。

そもそも不動産屋の言葉をあまり鵜呑みにはしないし、信用してもいけないけど、それにしても信用おけなさそうな感じがする。。

 

で、どうしよう。

一番のリスクは「隣の家の屋根をいじらないといけないこと」に思いました。隣の人はいい人と言っていたけど、業者の言葉をうのみにしていいのか?隣の屋根をいじってもいいと一筆もらえないと、後で隣人の気が変わって「うちの屋根は工事しないでくれ」と言われたら、購入物件の壁を取り壊すしかないような気がする。だから口約束だと怖いなぁ。

それにもし越境の接地部を切り離すための改修工事をして何か問題が起きてトラブルになったらどうしよう、損害賠償とかになったら困るなぁ。(自分の物件を工事して完結する分にはいいんだけど)

そういった読めないリスクがかなり気になりました。

工事内容に関して、屋根業者やリフォーム業者を呼んでみてもらえたらよかったけど、そこまでの時間的余裕もなく、うみさちにツテもないし、自分では分からない。

 

そしたら他のデメリットも気になってきました。

買って賃貸に出しても、きれいには見える家だけど、築年数を考慮すると修繕費がどれぐらいかかるかも分からない。

そもそも築90年以上の物件に出口はあるのか?次の売却時に築100年を超えた物件を誰が、いくらで買う?実需向けに土地として売るとしても、前面道路に車が入らないんだよね。駐車場もない。そういう物件を希望する人は少ないのでは?しかも壁の越境部のバック&前面道路のセットバックが必須だから、売地面積が減る。古い擁壁だからやり直しも必要になる可能性もある。今は不動産ブームが来てるからこういう物件も売れるだろうけど、5年後に売れるかはリスクが高いかも。。分からない。。(そもそも初心者には分からないことだらけだが)

それにしても、500万円という値段が築90年越えに合っているのか?

 

もうこうなると買わない方向に思考が向かってしまう。

不動産屋さんにはお断りしました。

せっかくの初買付だったけど、キャンセル。こういうこともあるよね、って思いました。

ただ、せっかく購入できそうだったのに。初の1件目(になるかもしれない)だったのに。という未練がまだ少し残っています。でも今回買わないって決めたのは自分だし!物件はご縁だから!と自分に言い聞かせています。今まで曖昧にしていた越境トラブルについても勉強になったし、今回の経験を次に活かしたいと思います。

 

<今回のポイント>

・買付証明書を提出した後でキャンセルすることもあるということ

・キャンセルした後には「買った方がよかったかな?」という迷いが残ることがある。今は不動産ブームで市場に物件があまり出てこないので特にそう思ってしまう

・1棟目はどうしても慎重になってしまう

・経験不足により、自分に物件の適正な判断をできる力がまだない

・越境問題の物件を購入する際、どこまで許容できるのか分からない。初心者のうちは手を出したくない

 

<こうすればよかったな~と思ったこと>

越境問題に関して、当事者であるお隣さんのピンポンを押してお話をしてみればよかった。ビビッてお隣さん宅を訪問できなかったうみさち。けれども、不動産屋の言葉だけを鵜呑みにしないで、お隣さんに「今度隣の家を購入したいと思っている者なのですけど」と言って臆せずに聞き込みすればよかった。

これは反省点なので次からは(隣人トラブルの有無に関わらず)隣近所の聞き込みはしようと思います!

 

あ、あともう一つ。

「この物件を逃しても次が出てくるからいいや」とキャンセルの時に思っていたこと。「物件はあとからまだ出てくるから、買わなくても大丈夫」的なことを本やサイトで何回か見たんだけど、今はよい物件が後から後から出てくるという市場ではない、と最近身に染みている。

なので、購入判断のスピードを求められるというのはあるけれども、一つ一つを大切にしていくことも欠かせないって思います。

 

そんな感じで一つ経験値を積んだうみさちでした。

ではまた!